男女関係を解消するための書面|内縁解消・婚約解消
男女関係においては、結婚や内縁、婚約などによって、多くの場合において共同生活が送られます。
しかし、不仲になってしまった場合など、関係を解消することが必要になることがあります。
そのような場合には、離婚や内縁解消、婚約解消などが行われることになります。
こうした解消をする場合には、書面を作成することが重要になります。
今回は、内縁解消や婚約解消などに必要となる書面について解説します。
内縁解消における書面
内縁関係とは、法律上の婚姻関係にはないまでも、男女間で事実上の夫婦関係を結んでいる間柄のことを指します。
一般には、事実婚と呼ばれることが多いです。
内縁関係では、一定の範囲で婚姻している夫婦と同様の権利義務関係が発生し、その解消を行う際には財産分与や慰謝料の取り決めがなされることになります。
内縁解消をするときには、事実上の解消で終わることも少なくありませんが、書面によって解消することで、金銭の支払いなどが合意された場合にその旨を残しておくことができます。
また、この際に公正証書を用いることで、合意した金銭が支払われなかった場合に裁判手続きを経ることなく相手方の財産を差し押さえることができるというメリットを得ることができます。
書面の内容としては、以下のようなものを挙げることができます。
- 内縁関係の解消についての意思表示
内縁解消する旨を明確にする必要があります。
解消理由等についても明確に記載することが望ましいでしょう。
- 金銭に関する事項
財産分与の取り決めがある場合には、その内訳について明確に記載することが必要になります。
さらに、片方に内縁解消の原因があり、精神的苦痛が発生している場合には、慰謝料についても取り決めが行われることがあります。
その内訳についても、きちんと記しておくことが望ましいでしょう。
- 子どもに関する事項
内縁の夫婦間に法律上養育すべき子どもがいる場合には、その養育費や面会交流に関しても合意をし、書面に記しておく必要があります。
婚約解消における書面
婚約は、結婚するために約束する事であり、婚約解消とは婚約破棄とも呼ばれ、婚約が成立した後にこれを解消することを指します。
婚約破棄があった場合には精神的な苦痛が伴うものであり、また相手と関わりたくないと考える場合も多いでしょう。
そのため、婚約解消をしたいと思った時に慰謝料その他の事項について取り決め、書面を作成しておくことが望ましいといえます。
婚約解消の場合、やはり公正証書の形で、以下のような内容を含む書面を作成する必要があります。
- 婚約解消の事実および理由の記載
まずは、二人が婚約関係にあったことに加えて、婚約を解消することそれ自体を記す必要があります。
また、その原因・理由を記載することによって、どちらかに責任があったのか否かについて残しておくことが可能です。これによって、後にトラブルが起こることを予防することができます。
- 慰謝料に関する事項
婚約解消について片方に責任があり、慰謝料の支払いが発生する事案では、慰謝料に関する事項について記録しておく必要があります。
内訳としては、慰謝料の支払い義務それ自体、慰謝料の金額や支払時期、支払いの方法などが挙げられます。
これを公正証書の形で記載しておくことで、後で支払がなかったような場合にも、強制的に相手の財産を差し押さえて支払いを行わせることが可能となります。
- 費用の清算に関する事項
婚約解消の場合、相手方へ支払った婚約準備費用を返還してもらう必要がある場合があります。
そのため、婚約解消の旨の他、返還請求に関する内容を載せた書面を作成する必要があります。
ここでいう準備費用には、結婚式のキャンセル費用などが含まれます。
他にも、二人で共有していた財産の割当や、引っ越し等新たに必要となった費用の負担を誰が行うかなど、諸費用に関する取り決めを行う必要があります。
- 両者の関係に関する事項
婚約解消があった場合には、相手方からの接触を一切断ち切りたいと考える場合も少なくないでしょう。
そのような場合には、相手方からの連絡を禁止する旨を書面に記しておくと効果的です。
- 示談書による解決があった旨の記載
この書面によって婚約解消に関する事項が解決した旨を記載することで、後になって請求が行われることを防ぐことができます。
さらに、財産面に関しても、互いの義務について一切の清算が行われた旨を記載しておくことが一般的です。これは、いわゆる清算条項というものにあたります。
男女トラブルについてはリージャイズ行政書士事務所にご相談ください
内縁関係の解消や婚約の解消をする場合、解消する男女に合った条件などをきちんと話し合ったうえで書面に残しておくことが大切です。
内縁関係の解消や婚約の解消を書面にすることによって、後々のトラブルを防止できる可能性があります。
しかし話し合って取り決めた条件を法的に有効な書面にすることは非常に難しいです。
リージャイズ行政書士事務所では行政書士の行える業務の範囲でご相談者様がお悩みを解消できるよう尽力しています。
現在お悩みの方は、ぜひ当事務所にご相談ください。
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