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成年後見人のトラブルを避けるためにできること

成年後見とは、被後見人の財産を成年後見人に管理してもらうことができる便利な制度です。しかしその反面、制度の性質上、使い込みなどのトラブルが起こってしまうことが少なくありません。

そこで、以下ではこうしたトラブルとしてどのようなものがあるかご紹介し、トラブルを回避するための対策をご説明いたします。

成年後見制度の利用で起こるトラブルとは?

まず、成年後見制度は2種類のものが存在しています。

一つは、「任意後見」というものであり、これは被後見人となる者の判断能力が低下する前に、被後見人の意思によって後見人を選任しておく制度をいいます。

これに対しもう一つは、「法定後見」というものであり、これは被後見人となるものの判断能力が低下した後に、裁判所によって成年後見人等が選任される制度をいいます。

 

後者にある法定後見制度を利用する場合、被後見人の身近な存在である親族や友人のみが成年後見人となるわけではなく、弁護士や司法書士が選任されることが少なくありません。

更に、成年後見人は全体的に財産の管理をする権限を持つとともに、月々の報酬が必要となるため、成年後見人と、被後見人の親族等との考え方の齟齬が生じ、「成年後見人が財産を勝手に使い込んでいる」「成年後見人が被後見人の面会を拒否させているため、親と会えなくなってしまった」「成年後見人はあまり仕事をしていないのに、月々高額な報酬を請求してくる」といったトラブルが生じてしまうことがあるのです。

成年後見人のトラブルを回避するには?

こうしたトラブルを回避するには、やはり前述の任意後見制度を利用することが必要です。

もっとも、任意後見人は家庭裁判所から選任された任意後見監督人の監督のもと、被後見人の保護を行うことが第一次的に優先される制度であるため、任意後見業務を行うため定期的な報告が必要など、弾力的に財産管理を行うことは難しい側面があります。

 

そこで、家族信託制度を利用することも考えられます。

家族信託とは、主に親が子に対し財産管理を任せる旨の意思表示をし、財産の名義を変更することによって、子が財産管理をするだけでなく、財産を運用したり、新たな不動産を購入したりするといった弾力的な財産管理ができる制度をいいます。

もっとも、こうした制度の利用についてはケースにより最適な手段が異なるため、利用をお考えの際には行政書士など専門家にご相談いただくことをおすすめします。

法務トラブルにお悩みの方はリージャイズ行政書士事務所へご相談ください

今回は成年後見や家族信託について解説しました。

リージャイズ行政書士事務所では、行政書士の行える業務の範囲でご相談者様がお悩みを解消できるよう尽力しています。

成年後見人に関してお悩みの場合には、お気軽に当事務所へご相談ください。

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駒橋 夏樹こまはし なつき / 千葉県行政書士会

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  • 上智大学大学院修了
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